カンボジアとフランス🗼 ~東洋のパリっパリなカンボジア~
カンボジア×フランス
こんにちは。
今回は本題へ入る前にまずはこちらから!
(ナレーション風で…)
〝カンボジアはプノンペン。国内人口の約10分の1を抱え経済発展の中枢を担う一国の重要な首都である。統率のとれた美しい町並みやその景観はかつて〝東洋のパリ〟とも称されたとか。
この場所は北西部へと通じるトンレサップ川、南西部へと繋ぐバサック川、そして北東部から北西部へと流れるメコン川のちょうど合流地点(四分流=四本の腕、カンボジア語で「チャトムック」と呼ばれている※(2003, ジャン・デルヴェール)。)であり、古くから交易の要衝として栄えていた。
いま〝現在〟のプノンペンの形ができる出発点として、それは当時の首都ウドンから遷都されたときの1866年にさかのぼる。カンボジアはちょうどその約2年前1864年にフランスからの保護国化(=実質の植民地統治化)が開始されていたのである。
それからフランスとの保護条約(=実質の植民地条約)が解消され、独立を果たす1949年の約80年以上もの間、カンボジアはフランスの統治化にあったのだ。
また当時1887年からフランスは、現在のベトナムとラオスにあたる国々とともにカンボジアを、つまりはインドシナ地域一帯をひとつの連邦とするインドシナ連邦(総督府・ハノイ)をつくりあげた。
このことによって3国分の広い面積を擁するインドシナ連邦全体の活性化の大切な要衝のひとつとして、プノンペンは重要な土地となった。
そのためフランスはこの重要な地であるプノンペンでの都市計画を強く推し進めていったのである。
ということから、本文冒頭部分にあるように、この地プノンペンには統率のとれた美しい町並みやその景観 が生まれることになり、その名の通り〝東洋のパリ〟とも称されるようになったのである。
……。つづく〟
※『カンボジア, ジャン・デルヴェール, P8L7, 2003, 文庫クセジュ』
と、ずいぶんと固く長くなってしまいましたが、そうなんです。カンボジアにはフランス統治時代の名残を感じられるものが今も残っているのです。
他国から統治されるということは、当然その支配国の文化の影響を受けることになります。
日本人がハンバーガーに憧れ持ったり、メジャーリーグに関心あったり、外国人=アメリカ人!てイメージを持ったり、留学といえばアメリカ!ってなるひとが多いのも戦後GHQによる戦後処理の影響があるのかもしれませんね(いまはそんなでもないかもだけど)。
で、話をもとに戻すと、カンボジアではフランスを感じられるものがいまもたくさんあります。
まずは町並みというか建物の雰囲気。
と、こんな感じでフランス風の様式が取り入れられた建築がたくさんあるんです。何が具体的にフランス風なのかとかはよくわからないですが、見た感じにも西洋風であること、日本ではなかなか目にすることのないような雰囲気であること、というのは伝わったでしょうか??
町なかにある賃貸型住宅だったり、あとは特に政府公館などがより顕著にフランス風の建築様式であることが多いです。
で、もうひとつ、もっと分かりやすいフランス文化の影響を感じられるものがカンボジアにはあります。
それは食事の観点から。
そうなんです、カンボジアではフランスパンがよく食される、ということです。
カンボジア人、基本的に食事の主役は断然お米なんですが、それ以外の主食として認められている唯一といってもいい炭水化物が、フランスパンなんです(誇大表現だけどそんくらいの勢いに感じる)。パンじゃなくてフランスパン。で、このパンが本場を軽めに超えるくらいにうまいんです。
カンボジアのフランスパンはこんな感じで町中で至る所で大量に売られています。
このフランスパン、カンボジアでは
នំបុ័ង【num-pung】
と呼ばれ、これ単体だけでも買えますが、基本的にはパンの間にいろんな具材を挟んでサンドイッチ的なパニーニ的なカスクート的な、にして食されます。
これが一番ベーシックな味の、
នំបុ័ងប៉ាតេ【num-pung pa-te】(ハムサンド)
温めたパンの間に豚肉やハム的なの(それがパテ?)とマンゴーサラダを挟み、上からチリソースと唐辛子ソースをかけてできあがり。肉の旨みとマンゴーサラダのさっぱり感、そして唐辛子の辛みがマッチした安定感ある美味しさ。
これが(薄暗くてわかりずらいけど)
នំបុ័ងសាច់គោ【num-pung sac-koo】(牛肉サンド)
これは炭火で焼いた牛肉串とマンゴーサラダと一緒に食べるスタイル。牛肉はその場で大体七輪で焼いてくれる。
かなりボリューミーで美味。
ここのお店は焼いたパンの間に蜂蜜みたいなの塗ってくれてかなりの美味。
美味を超える美味。
これが割と珍しい?気がする、
នំបុ័ងប្រហិត【num-pung prohet】(揚げ肉団子サンド)
これは温めたパンの間に、プロヘット?と呼ばれる刻んだ畜肉を丸めたやつ を揚げたやつ と、香草を挟んでかっらいチリソースをかけた一品。ヒーヒーいいながら、香草の爽やかさとプロヘットのジューシーさを味わう。
ちなみにこれが市場のお肉屋さんで売られるプロヘット。フォー的な麺料理クイティウの具としても入れられたりします。ずっとカマボコだと思ってました。
で、それぞれどんな味でもほんっとに美味しいんです。目を閉じれば億千の星とフランスを感じられるくらいです。
フランスパンは外がカリッカリで食感がとても良くそして香ばしく、中身の具材もアジア感あるスタミナ抜群の味で、これは絶対ヒコマロも食の国際結婚やぁって言うんだろうなぁと思います。
と、いうことで、カンボジアにはフランス統治時代の名残として、主に建築物や食においてその文化の影響を感じることができます。
カンボジア来たときはぜひカンボジアの中のフランスを見つけてみてください。
で、特にフランスパンのヌンパンはまっじで本当に美味しいので食べてみてください。値段も一本1ドル、半分で0.5ドルなのでとってもお得です。ひとくち食べて軽く感動すると思います。てか感動間違いなしです。
もうパンの質が段違い。外の香ばしい部分の食感が最高です。
もはやこれは〝東洋のパリッパリ〟ですね🗼
ではこのへんで。