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カンボジアとしじみ🐚 ~私は貝をたべたい。~

カンボジア×しじみ

@プノンペン カンボジア

 

カンボジアのおやつ・おつまみ第二弾として、今日ご紹介するのはこちら。

カンボジアへ訪れたことのある人なら一度は目にし、食べてみたいとは思いつつ、お腹の心配があるためなかなか手が出せなかったあのひと品です!

 

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 លៀសហាល【liah-hal】(干ししじみ)

一缶分約2000リエル(~リエル分欲しい!と伝えればその分の量売ってくれます。)

※4000リエルで約1ドル(100円)

 

この干ししじみ、そもそもどんな食べものかというと、川から採ってきた新鮮なしじみをたっぷりの塩・砂糖・タマリンド・ニンニク・トウガラシなどの調味料に良くさらし 、その後陽に当て良く干すことで出来上がるカンボジアの国民的?おつまみです。
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味は、というと、上の5つの調味料それぞれの味にしじみの旨みが合わさったようなイメージで、甘塩っぱ酸っぱ旨辛いという舌の上の味蕾をこれでもかと埋め尽くすような味わいです。

口の中に運ぶとまず感じるのはしじみの旨み。そこから塩と砂糖による甘塩っぱさ、タマリンドの酸っぱさときて、最後にトウガラシの辛さがひいて遅れてやってくるという感じです。

このしじみ、周りの調味料だけを味わうのでなく中の身も食すことができ、奥歯でしじみを噛みふたつに分けるとしっかりとした身が出てくる。それはとてもジューシーで肉厚で旨みたっぷりでかなりの美味。


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👆こんな感じでしじみを縦に噛み割る

 

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町なかでは、このような平版リアカーにしじみがいっぱいに広げられ、売られています。

写真をよく見ると分かるかと思いますが、味は多くの種類があり、大ぶりしじみから小ぶりしじみ、普通辛や激辛などバリエーション豊富なリアカーにはたくさんのしじみが並びます。

 

 

ところで、味付けに関して、カンボジアの屋台料理などでも、干ししじみに使われる上の5つの調味料(塩・砂糖・タマリンド・ニンニク・トウガラシ)が用いられているようなことをよく目にします。とりあえずニンニク・トウガラシは外せない、みたいな(スイートチリソースなども上の5つから作ったようなものだし)。

また、屋台でもほとんどのお店には上のような調味料がテーブルの上に常に鎮座しており、カンボジアで非常に身近な調味料であり、カンボジアのさしすせそ的な感じなのかな?とも思います。
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なぜカンボジアでこの塩・砂糖・タマリンド・ニンニク・トウガラシが多用されるか、

それは高温多湿で腐敗や細菌繁殖に持ってこいの気候がゆえ、また町で食されるもののほとんどが既製品ではないということがゆえ、

より長く食品を保存させるための知恵として、それらを保存料的な役割としてたっぷり使っているのではないか、と考えられます。

干ししじみも、淡水資源に恵まれたカンボジアならではの、豊富なしじみを美味しく安全に頂くためのの知恵を振り絞った結果なのかもしれません。 

生命を維持させるための食事になるように(生命を絶えさせる食事にならないように)するための知識と知恵と努力の結果が、こういう味付けの多さを導いたのでしょう。

 

そしてこの味付け、(味蕾を埋め尽くすほど)非常にバランスが良くとっても美味しいです。この味付けの代表的な食べもののひとつである干ししじみは正直一度食べたら手が止まらなくなる美味しさなのです。

 

とはいえ、貝は貝。食中毒の危険性は非常に高い食品です。

3年前に味わった食中毒による腹痛を僕は忘れていません。
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あまり調子に乗ってはいけません。

みなさんもカンボジアへ来た際は、自己責任で!干ししじみ、美味しくともリスクの伴うひと品です!

 

ただ、こんなリスクがあろうとも、美味しさを知ってしまったいま思うことがあります。

 

私は貝をたべたい。

 

中居くんもきっと大絶賛。

では。