カンボジアとフルーツ🍏 ~カンボジア版すっぱムーチョ~
カンボジア×フルーツ
みなさんご無沙汰です。
干物ばかりのしょっぱい投稿に飽き飽きしてたころでしょう。申し訳ありません。
それとは裏腹に、日々僕のカメラロールにはあらゆる種類の干物写真が溜まってくばかりです。
第四弾のほうも飽きずにぜひご期待ください笑
さて、まず今日伝えたいのはカンボジアはめちゃくちゃ美味しいフルーツが豊富も豊富!ということです。
市場でもズラリと並ぶみずみずしいフルーツたち。
この写真は田舎コンポントム州の様子ですが、やはり田舎に行くほど新鮮そうなフルーツがたくさん。
こちらのマンゴーだと、1キロ(だいたい3つくらい)でなんと100円もしないという。
この見るからにジューシーなそして美しい橙色はそそりますね。
や、でもカンボジアのマンゴーはほんとに30キロくらい買い占めて全部持って帰りたいくらいのレベルで美味しいです。
これ買い占めて日本で冷凍カットマンゴーとして売ったら大儲け間違いなしでしょう。
カンボジア人の先生も、カンボジアには甘くて美味しいフルーツが飽和状態!たくさん取れても全然お金にならないんだよ!日本でマンゴーはいくらだい?僕の畑で採れるのを買い占めて日本に持って帰ってくれ😂!と。
こちらはプノンペン。プノンペンでもたくさんのフルーツ、野菜が市場で目にすることができます。まあでもやっぱり田舎のほうが新鮮そうな印象。
で、今回紹介したいのは上のような日本人好みの甘さ溢れる完熟フルーツではなく、カンボジアで好まれる、カンボジアでよく目にする、カンボジアのひとたちがよく食べてる、あれです。
ម្ជូរស្រស់【mcuu-srah】(すっぱムーチョ)
語呂感と言葉の意味を両方捉えた言い換えるためのいい日本語がありました。これはもう完全すっぱムーチョ。
まず始めにこの食べものの意味としては、ម្ជូរ【ムチュー】が酸っぱい食べ物の意味、ស្រស់【スラッ】が新鮮なとか自然のとかいう意味です。
酸っぱいムチュースラッ、酸っぱムチュー、…
すっぱムーチョ!
完璧ですね。みなさんにはこの食べもの、すっぱムーチョという認識で覚えて帰ってもらいましょう。
そもそもこのすっぱムーチョ、何ものかというと、まだ熟れていない甘くない未熟の酸っぱい果物を、ウマ辛い調味料とともにいただくといったひと品です。
*こんな感じで未熟の酸っぱい果物にウマ辛い調味を載せてぱくりと。
*これはマンゴーとエンドウマメ的なやつ。タマリンドだと思って買ったら違って軽くショック。
カンボジアではよく野菜や果物が写真のようにギザギザに切られているのですが、もしやそれはウマ辛い調味料をつけやすくするため??っていうのは拡大解釈ですけど、まあでもこのギザギザのおかげで食べやすいのは事実です。
*これはマンゴーとペーックというフルーツ。白い〝ペーック〟は言うなればリンゴ果汁1%の大根です。みずみずしいけど青臭い。ほんのかすかに遠くで甘みが手を振ってる。そんな感じです。
で、このカンボジア版すっぱムーチョ、これもまた町なかで目にします。加えて、僕が生活する語学学校でも、カンボジア人のひとたちがよく口にしてるフルーツといえば、熟れてる甘いやつよりも、未熟のすっぱムーチョのほうです。
カンボジアのひとたちにとってフルーツといえば甘いものという認識じゃないのでしょうか?
町なかではこんな感じで気軽に売っていて、何十種類もの酸っぱフルーツから、数種類のウマ辛調味料を選んで買うことができます。
さっきから載せてる写真の量ひとパックで50円也。
なんと数十種類のフルーツ×数種類のウマ辛調味料なので、数学の得意なひとに全部で何通りあるか計算してほしいくらい種類が豊富です。
そしてこちらがウマ辛調味料
អំបិលម្ទេស【ombal-mteh】(トウガラシ塩)
主に代表的なのが赤いトウガラシ塩です。主に塩・砂糖・トウガラシ・味の素・エビを混ぜたもので、旨み辛みが最高に抜群な調味料です。
これが本当にウマすぎて、日本に持ち帰ってご飯にかけて食べたいくらい!とカンボジア人の先生に伝えると、ひとりは俺もご飯にかけてるぜ!もう一人はおれはいつもそのまま食ってるけどな!と。みんな大好きだった。
正直このウマ辛調味料、ウマすぎて日本で売ったらバカ売れするんじゃないかと本気で思ってます。
おつまみとしても抜群、ふりかけ(おかず)としても抜群、デザートに合わせても抜群!
あらゆるシチュエーションで、あなたの生活にあった形でこのウマ辛調味料・トウガラシ塩はあなたの幸せな毎日をクリエイトします。
って感じで。
カンボジアに来たらぜひみなさんこのウマ辛調味料を食べるためにすっぱムーチョを買ってみてください。
ちなみに、ウマ辛調味料以外にもスルメイカの味した黒いソースとかあるのでぜひチャレンジを!
ただこのウマ辛調味料、材料が材料なだけに、虫歯菌にとっては最良のコンディションを口の中に用意してしまう食品です。カンボジア人の先生も、友達がそれで虫歯だらけになったと言っていました。プノンペンに歯医者やけに多いなぁって思ったのもこのウマ辛調味料のせいかもしれませんね笑
さて、というわけで今回もカンボジアの酸っぱフルーツ事情を知っていただけたでしょうか?
カンボジアではたくさんの酸っぱい未熟なフルーツを食し、ウマ辛調味料もそれのために欠かせないということです。
あ、ちなみに酸っぱい未熟フルーツの酸っぱムーチョにウマ辛調味料をかけるとなにになるか、?
そうです、
カラムーチョ。
カンボジアと干物🍌③ ~終わりなき干物~
カンボジア×干物
みなさん、こんにちは。
さて、かの第1弾にはじまり、みなさんにカンボジア干物の可能性とその広い世界というものを知っていただけるようになってきているかと思いますが、今回はもっと深く広く太陽の恵みが繰り広げる世界をご紹介したいと思います。
ということで、カンボジア干物コレクション第3回開催🎉
まずこちら、
干し唐辛子(青・赤混合)【ほ-し とう-がら-し】
レア度★★★★☆
なんと道端にぽつんと置かれる情熱の赤いザルのなかには色鮮やかな青唐辛子と赤唐辛子の奏でるコントラストが。
少し小ぶりな唐辛子たちが太陽の暖かい光を受けて干上がろうとしています。
そして、下の写真を見ていただくと、
すこし水分が抜け気味になってるのがお分かりいただけるでしょうか?
これは干し唐辛子を初めて発見した翌日の干し唐辛子。
干してから1日経っているということです。
もうこれは毎日観察したいぐらいの勢いです。朝顔日記より長続きすると思います。
果たして、唐辛子はどのくらいの期間でどのレベルまで干して完成なのでしょうか。
続いてはこちら
牛と魚のハーフ&ハーフ
レア度★★★☆☆
この品揃えはまあ割と目にするような光景です。ハーフ&ハーフというのが少し珍しい印象。牛も前回紹介したものよりも大ぶりで贅沢な切りっぷりです。旨みがすごいギュッとしてそう。
こうして道端で干物を見てみるとどれも美味しそうに見えてくるものです。
みなさんもぜひご自宅で庭先でビーフジャーキーづくりにトライしてみては??(ご自宅ビーフジャーキーづくりにて生じる個々の問題に関して当ブログで責任は一切負いかねます。自己責任ジャーキーでお願いいたします。)
なんと、次からご紹介する干物はレア度MAXのものばかり!最後までドンミシットです。
豚?の脂身?干し
レア度★★★★★
最初見たとき、ギョッて思ったのですが、周りの目を気にしながらおそるおそる覗いてみると恐らくこれは豚の脂身だと思われます。
微妙なうねり具合とか不自然な、不思議な印象を誘いましたが、豚の脂身と理解すれば少しは納得できる感じです。
料理で赤身を使って、余った部分を干して、という感じでしょうか?
そもそも、脂身部分を干してどういう風に利用するのでしょうか?
疑問は深まるばかりです。
最後はこちら。またレア度MAX。
干しバナナ【ほ-し ばなな】
レア度★★★★★
なんと!バナナを干しちゃう!びっくりです。
道を歩いていると、最初、遠目にみて白いものが干されてるのを発見します。この写真だと分からないですがザル8つくらい並べて干されていました。おじさんがなにやら白い干物に手入れしてる最中のようでした。大根かな?干し大根ならありそうだし…
って近づいてよくよく見ると、
バナナ!8つのザル全部バナナ!
カンカン照りの日差しを真正面から受けるバナナを見たのは初めてでした。
でも、よくよく考えてみると、このバナナのフォルム。
屋台の焼きバナナと一緒なんですねぇ。
おそらくこれらの干しバナナ、焼きバナナ用のバナナだということが予想されます。
確かに、焼きバナナのバナナ、通常状態のバナナとは少し異なった、水分が良い具合に抜けたようなもちもちとした食感を少し感じます。
実際、僕も日本で焼きバナナつくってみよう!と思ってスーパーでバナナを買って焼いてみたことがあるのですが、なかなか現地のもののようにうまくいかない。という経験をしております。
おそらく僕が作った焼きバナナと現地の焼きバナナの違いは、バナナを干したかそうでないかだったのかもしれません。
一度バナナを干すことある程度の水分を飛ばし、もちもちとしたような食感に仕上げるのが、本当の焼きバナナなのかもしれません。
ということで、今回もカンボジアの奥深い干物たちをご紹介しました。
どうやら干物の世界に限界はないようです。自分のなかで干物の限界を決めてはいけないようです。限界を決めるのは自分だからこそ、どんなものも干そうと思えば干せるようになるようです。そんな干物から現地の生活との密接な関係が覗いてくる。
干物を見ると、現地の生活が見えてくる。のかもしれません。
そう、干物の世界、それは終わりなき旅です。
閉ざされたドアの向こうに、新しい何か(干物)が待っているのです。
実際、新しい何か(バナナ)を見つけたときは衝撃でした。
そんなバナナ🍌!
カンボジアとしじみ🐚 ~私は貝をたべたい。~
カンボジア×しじみ
カンボジアのおやつ・おつまみ第二弾として、今日ご紹介するのはこちら。
カンボジアへ訪れたことのある人なら一度は目にし、食べてみたいとは思いつつ、お腹の心配があるためなかなか手が出せなかったあのひと品です!
លៀសហាល【liah-hal】(干ししじみ)
一缶分約2000リエル(~リエル分欲しい!と伝えればその分の量売ってくれます。)
※4000リエルで約1ドル(100円)
この干ししじみ、そもそもどんな食べものかというと、川から採ってきた新鮮なしじみをたっぷりの塩・砂糖・タマリンド・ニンニク・トウガラシなどの調味料に良くさらし 、その後陽に当て良く干すことで出来上がるカンボジアの国民的?おつまみです。
味は、というと、上の5つの調味料それぞれの味にしじみの旨みが合わさったようなイメージで、甘塩っぱ酸っぱ旨辛いという舌の上の味蕾をこれでもかと埋め尽くすような味わいです。
口の中に運ぶとまず感じるのはしじみの旨み。そこから塩と砂糖による甘塩っぱさ、タマリンドの酸っぱさときて、最後にトウガラシの辛さがひいて遅れてやってくるという感じです。
このしじみ、周りの調味料だけを味わうのでなく中の身も食すことができ、奥歯でしじみを噛みふたつに分けるとしっかりとした身が出てくる。それはとてもジューシーで肉厚で旨みたっぷりでかなりの美味。
👆こんな感じでしじみを縦に噛み割る
町なかでは、このような平版リアカーにしじみがいっぱいに広げられ、売られています。
写真をよく見ると分かるかと思いますが、味は多くの種類があり、大ぶりしじみから小ぶりしじみ、普通辛や激辛などバリエーション豊富なリアカーにはたくさんのしじみが並びます。
ところで、味付けに関して、カンボジアの屋台料理などでも、干ししじみに使われる上の5つの調味料(塩・砂糖・タマリンド・ニンニク・トウガラシ)が用いられているようなことをよく目にします。とりあえずニンニク・トウガラシは外せない、みたいな(スイートチリソースなども上の5つから作ったようなものだし)。
また、屋台でもほとんどのお店には上のような調味料がテーブルの上に常に鎮座しており、カンボジアで非常に身近な調味料であり、カンボジアのさしすせそ的な感じなのかな?とも思います。
なぜカンボジアでこの塩・砂糖・タマリンド・ニンニク・トウガラシが多用されるか、
それは高温多湿で腐敗や細菌繁殖に持ってこいの気候がゆえ、また町で食されるもののほとんどが既製品ではないということがゆえ、
より長く食品を保存させるための知恵として、それらを保存料的な役割としてたっぷり使っているのではないか、と考えられます。
干ししじみも、淡水資源に恵まれたカンボジアならではの、豊富なしじみを美味しく安全に頂くためのの知恵を振り絞った結果なのかもしれません。
生命を維持させるための食事になるように(生命を絶えさせる食事にならないように)するための知識と知恵と努力の結果が、こういう味付けの多さを導いたのでしょう。
そしてこの味付け、(味蕾を埋め尽くすほど)非常にバランスが良くとっても美味しいです。この味付けの代表的な食べもののひとつである干ししじみは正直一度食べたら手が止まらなくなる美味しさなのです。
とはいえ、貝は貝。食中毒の危険性は非常に高い食品です。
3年前に味わった食中毒による腹痛を僕は忘れていません。
あまり調子に乗ってはいけません。
みなさんもカンボジアへ来た際は、自己責任で!干ししじみ、美味しくともリスクの伴うひと品です!
ただ、こんなリスクがあろうとも、美味しさを知ってしまったいま思うことがあります。
私は貝をたべたい。
中居くんもきっと大絶賛。
では。
カンボジアと干物☀② ~干物から見る食卓の風景・目指せ干物系ピープル~
カンボジア×干物
みなさん、前回の干物コレクションに引き続き、これまた新たな、今までとは違ったタイプの干物を発見したのでお伝えしたいと思います。
なお、今回紹介する干物はそれぞれ同じ場所で見つけたもの、ということを頭にいれて見ていただけたら今回の発見の興味深さがより伝わるんじゃないかなと思います。
ということで、
Cambodia Himono Correction第二弾開催!
まずはこちら!
干しタマリンド【ほ-し たまりんど】
レア度★★★★☆
こちらもまた、ひと目見ただけでは何かわからないような見た目。
ソーセージかな?揚げパンかな?いろんな捉え方が人それぞれ受け手次第受け手の価値観の数だけあるかと思います。
しかし、これに関して答えはひとつしかありません。
そう、これはタマリンドです。
タマリンド、ひと言でいえば酸っぱいそら豆のようなもので、味は梅干しにかなり近く、カンボジア料理には必要不可欠といっても過言ではありません。
カンボジアの人たちにとってとても身近である〝スープ〟(カンボジアにはあらゆる種類のスープが存在します!それくらい大好き?)に初まり、さまざまな料理の味付け役として、また腐敗防止の役割としても、本当にさまざまな使われ方をしています。
そう考えるとカンボジア料理においてタマリンドはとっても重要な存在なようですね。
また個人的に、料理への使われ方とかをみていると、タマリンドと梅干しはかなり近い存在なんじゃないかなって思ってます。
ということなのでこの干しタマリンド、梅を干してるようなもんなんだなって思っていただければこの光景を少しは理解しやすくなるかと思います。
続いてはこちら、
干し空心菜?【ほ-し くう-しん-さい】
レア度★★★★☆
これはバイクの荷台の上で干されてました。
正直はっきりとは何ものなのかよくわからなかったです。なにかしらの野菜であることだけは分かりました。
しかし、ん~よくわかんないけど見た目とか似てるしやっぱこれかな?ということで、今回はひとまずこれを空心菜だと仮定してみます。
と、すると、先ほどのタマリンドの存在を含めて考えてみるとここから面白いことが見えてくるんですね(勝手に感じてるだけかもしれません)。
まず!カンボジア料理に関して、タマリンドの説明の中でもしたように、カンボジアにはとってもたくさんの種類の〝スープ〟が存在します。
こちらで生活していてよく目にする、日常に溶けきったごく自然な光景のひとつとして〝食事の際、平皿に盛られたたっぷりの白米にサラッサラなスープをかけて食べる〟というものがあります。
それはカンボジアでの食事風景におけるごくごく自然な光景であり、ほぼ毎日その光景を目にすると言っても過言ではないくらいの勢いで本当に目にするのです。
つまり、カンボジアではそれ(毎日目にする)くらい〝スープ〟をよく口にし、また毎日口にできるほど、それがバリエーションに溢れているということであり、要はそれくらいカンボジア人にとっては〝スープ〟が身近な存在なのだということです。
で、そういったバラエティ溢れ数あるスープの中でも特に!僕が食卓において実際によく目にし、カンボジアの人びとにかなり人気なのではないかと思っているものが、
というもので、
それは空心菜と牛肉を、酸っぱいやつ、つまりタマリンドとともに煮込んだひと品で、食卓や市場など目にしない日はないくらいカンボジアでの生活において非常に密接で身近なものとなっているのです。
👆こういった形で〝スープ〟と白米が食卓に並ぶ。毎日の光景。
👆こちらがソムロームチュークルーン。牛肉の旨みと空心菜のシャキシャキ感に、スープへ溶け込んだタマリンドの酸っぱさが美味。暑さも疲れも吹っ飛ぶひと品。
👆市場で売られてる様子。中段左から二番目の寸胴に入っているのがソムロームチュークルーン。
👆こういう平皿に盛られた白米にサラサラのスープをかけて食べる。
[余談1]カンボジア人はお米大好き。後方左側のようなお櫃に山盛りで白米が盛られてくる。そこからおかわりし放題。で、おかわりし
まくる。
[余談2]カンボジアでは食事の際、お箸よりもスプーンとフォークのふたつを用いることがとても多い。(人それぞれではあるが)主に利き手側にスプーン、逆の手でフォークといった形である。逆側の手に持つフォークは皿に対し垂直になるよう・米や具材に対し背を向けるように構え、そのように壁となったフォークに向けて利き手側のスプーンで具材を集め、すくい、口に持っていくといった食べ方をよく目にする。
こんな感じ。主にフォークは支点となり動かさない。動かすのはスプーンのみ。といった感じ。
と、言うことは(干物の話に戻すと)、僕があの場所で見つけたふたつの干物がタマリンドと空心菜であったとすると、
これはもしかしてそれらは晩御飯の準備のために干されていたのではないか(これらを見つけた時間帯も17時頃とドンピシャだし)?、てことはここのお家の晩ご飯はもしかしてソムロームチュークルーンだったのでは?
となると、カンボジア人はやっぱりソムロームチュークルーンをよく食べるんだなぁ、大好きかよ。
という、こなんくんばりの推測というか妄想というものまでもが成り立ってしまうのです。
そうなんです、これこそが干物コレクションの奥深き可能性に触れてしまった瞬間だったのです。
干物から、そこにおける生活の様子まで垣間見れてしまう、と。
なんだかこっちまでもが恥ずかしくなってきてしまいます(ただ結局全部未だ仮説に過ぎないというのが悲しいですけど)。
ともあれ、あのお家がソムロームチュークルーンを作ったかどうかが定かではなくとも、
タマリンドと空心菜が軒先に干さっていたことは揺るぎのない事実であり、
ソムロームチュークルーンがカンボジアでよく食される料理である、ということもまた同じであります。
で、このようにそんな何気ない小さな事実ひとつひとつから、
現地で営まれる生活や文化を丸裸にできたらなぁ、いや、できるんじゃないか?と少しばかりどきどきしながら思った、というそんな話でした。
かの、大森貝塚を発見したとされるアメリカの動物学者※エドワード・モースも、明治時代に日本へ訪れた際、数々のガラクタといわれるようなものをコレクションし持ち帰ったそうです。
しかし、そんなモースのガラクタコレクションさえもが、現在では明治日本の文化を知るための大変貴重な資料とされているそうです。
見落としがちな何気ない目の前の光景に、文化を知るためのヒントが隠されているようですね。
ということで!みなさんもぜひこの奥深き干物の世界へ足を踏み込んでみては?
みんなでなろう!干物系男子!干物系女子!
では!
※エドワード・モース
🔗https://www.edo-tokyo-museum.or.jp/sp/s-exhibition/special/602/明治のこころ
[文化人類学入門, 斗鬼正一, 2016, ミネルヴァ書房]
カンボジアと干物🐟 ~アサヒでスーパードライなカンボジア~
カンボジア×干物
みなさん、こんにちは。
町を歩いていると、ある光景をよく目にします。
当初それに対してまったく意識を向けていなかったのにも関わらず、ふと一度気づいてしまうと、もうそれにしか目がいかなくなってしまうこと。
みなさんも日常でそんな経験をしたことはないでしょうか?
それは恋においてでしょうか?それとも畑の中のツクシ現象(わかるひとはわかると思われ)でありましょうか?
カンボジアで僕も同じような経験をしております。
そうなんです、
カンボジアでは道端でモノを干しに干しまくっているんだ、ということです。
とにかく、干せるものは、干せる日に、干せられるだけ、干してしまえ。といった勢いでありとあらゆる場所でありとあらゆるモノが干されております。
で、その干されてるモノ。今まで何気なくその横を通り過ぎて意識していなかったけれども、よくよく意識を向けて見てみると、それは非常に多種多様であることがわかります。
え!こんなものも干してるの?こんなとこで干してるの?てことがよくあります。
一度その多様さに取り憑かれてしまうと、どこか町なかで干してはいないか、干していたら一体なにが干されているんだ、と気になって気になって仕方がないです。
ただこの光景、カンボジアという国の日常に非常に溶け込んでしまっているため、何気なく過ごしていると、見過ごしてしまいます。日常の中にあるふとした幸せみたいなことですよねきっと(ちがう)。
と、いうことで、今回は僕がカンボジアはプノンペンで見つけた道端干物コレクションを紹介したいと思います。
Cambodia Himono Correction2018開催です🎉
まずはこれ。
川魚の開き【かわ-ざかな の ひら-き】
レア度★☆☆☆☆
大体よく目にするのがこれ。ザルいっぱいに、開かれた川?魚が敷き詰められ、これでもかと太陽の恵みをいっぱいに受けております。美味しそう。
続いてこちら。
小魚の文化干し【こ-ざかな の ぶんか-ぼし】
レア度★★☆☆☆
小魚というほど小魚ではないですが、比較的小さめの小ぶりな、という意味で小魚、と。
また、文化干しに関しては、日本でいう文化干しのように焼いたら味付けナシですぐ食べられる、あらかじめ調味液に漬けられた干物、という意味での文化干しとします。日本だとみりんとかになるでしょうが、カンボジアのこれはおそらく唐辛子と魚醤といったところでしょうか(不明確ですが)?
次はこれ、
焼き魚干し【や-き-ざかな ぼ-し】
レア度★★☆☆☆
こちらはさっきまでのと違って、一度焼いたと思われる大ぶりな魚をもう一回干してる、感じのものです。
もうこの干す前の時点で出来上がってるので充分美味しそう。
👇※※※〈番外編〉※※※👇
こちらは、僕が住む語学学校の目の前にある家でつくられてた魚の干物です。
上の写真が僕が出掛けるときに撮った写真(13時頃?)。
下の写真が出掛けてから帰ってきたときに撮った写真(14時頃?)。
よくよく見てみると魚がひっくり返ってるのがお分かりでしょうか?
ということから、おそらく1時間に一回くらいひっくり返して、両面干せるようにしてるんですね。という話でした。
続いてはこちら、
え、なにこの黒いの…って思った人いるかもしれませんが、こちらは
ビーフジャーキー【びーふじゃーきー】
レア度★★★☆☆
僕も初めて見たときはえ、なに?タイヤ?って思ったんですが、よくよく見るとビーフジャーキーでした。
調味液に漬けた牛肉です。確かに、市場でもこういったビーフジャーキーが売られてたりするので干して食べるものは魚だけじゃないんだってことがわかりますね。
きのこ?干し【きのこ ぼ-し】
レア度★★★☆☆
干し魚ばかりの毎日に飽き飽きしていたら見つけた一コマ。結局正体はわからなかったけど、おそらくきのこ。
カラッカラになってたことだけはわかりました。
ココナッツ干し【ここなっつ ぼ-し】
レア度★★★★☆
これは珍しい!と思ったひとつ。
番外編の写真にも見切れてるけど、語学学校の前の家でよく干されてます。
ココナッツを干してどうするのでしょうか。加工品とか??
川魚の開き+【かわ-ざかな の ひら-き】
レア度★★★★☆
え、なんで星4?普通じゃん、って思った人もいるかと思いますが、
これ、ただの川魚の開きとは違う点があるんです。
そう、干されてるのが車の上!ということです。
道端で地面に、または網の上に干されているのはよく見ましたが、車の上はなかなか無いです。
日に照らされてアッツアツになった車の表面で干すと確かに良さげな気もしてきます。
いよいよ最後です。栄えある最後の干物はこちら!
サンダル干し【さんだる ぼ-し】
レア度★★★★☆
サンダル!
よくよく考えたら別にこれは日本でも干す(乾かす)し洗濯物とかと同列に考えたら変なことでもないんでしょうが、干物コレクターとしては食べもの続きに見つけた一コマだったのでつい舞い上がってしまいました。
ただよく乾きそう。
と、いうことで、カンボジアでは道端でいろんなものが干されてるんだ、ということが分かりいただけたでしょうか?
こうやって干されたものは、
こんな風に市場に並び、ひとびとの食卓へと運ばれていくことにもなったりするようですね(サンダルはちがいます)。少なくとも、こういった干物から食文化も垣間見えてくるはずです。カンボジアでは魚よく食べるんだぁとか、ビーフジャーキーも身近なんだぁとか。他もろもろ。
で、すこしまとめてみると、
ここカンボジア、東南アジアはインドシナ半島に位置し、熱帯気候に属するゆえ、1年のほとんどで強い日差しを経験しているのです。
特に今の時期は雨がとてつもなく少ない季節ですので、一日中日照りにさらされるといった毎日です。そうなると、生ものは腐敗しやすくなったり困り事も多いです。
しかしカンボジアではこういった天候を味方につけ、太陽の恵みを余すとこなく利用してむしろ食の保存に生かしてしまえということなんでしょうね。強い日照りと温暖な気候を腐敗を招く負の要因で終わらせず生活の味方にする、というある意味ではひとつの知恵なのかも知れませんね。
それではこの辺で。
カンボジアとフランス🗼 ~東洋のパリっパリなカンボジア~
カンボジア×フランス
こんにちは。
今回は本題へ入る前にまずはこちらから!
(ナレーション風で…)
〝カンボジアはプノンペン。国内人口の約10分の1を抱え経済発展の中枢を担う一国の重要な首都である。統率のとれた美しい町並みやその景観はかつて〝東洋のパリ〟とも称されたとか。
この場所は北西部へと通じるトンレサップ川、南西部へと繋ぐバサック川、そして北東部から北西部へと流れるメコン川のちょうど合流地点(四分流=四本の腕、カンボジア語で「チャトムック」と呼ばれている※(2003, ジャン・デルヴェール)。)であり、古くから交易の要衝として栄えていた。
いま〝現在〟のプノンペンの形ができる出発点として、それは当時の首都ウドンから遷都されたときの1866年にさかのぼる。カンボジアはちょうどその約2年前1864年にフランスからの保護国化(=実質の植民地統治化)が開始されていたのである。
それからフランスとの保護条約(=実質の植民地条約)が解消され、独立を果たす1949年の約80年以上もの間、カンボジアはフランスの統治化にあったのだ。
また当時1887年からフランスは、現在のベトナムとラオスにあたる国々とともにカンボジアを、つまりはインドシナ地域一帯をひとつの連邦とするインドシナ連邦(総督府・ハノイ)をつくりあげた。
このことによって3国分の広い面積を擁するインドシナ連邦全体の活性化の大切な要衝のひとつとして、プノンペンは重要な土地となった。
そのためフランスはこの重要な地であるプノンペンでの都市計画を強く推し進めていったのである。
ということから、本文冒頭部分にあるように、この地プノンペンには統率のとれた美しい町並みやその景観 が生まれることになり、その名の通り〝東洋のパリ〟とも称されるようになったのである。
……。つづく〟
※『カンボジア, ジャン・デルヴェール, P8L7, 2003, 文庫クセジュ』
と、ずいぶんと固く長くなってしまいましたが、そうなんです。カンボジアにはフランス統治時代の名残を感じられるものが今も残っているのです。
他国から統治されるということは、当然その支配国の文化の影響を受けることになります。
日本人がハンバーガーに憧れ持ったり、メジャーリーグに関心あったり、外国人=アメリカ人!てイメージを持ったり、留学といえばアメリカ!ってなるひとが多いのも戦後GHQによる戦後処理の影響があるのかもしれませんね(いまはそんなでもないかもだけど)。
で、話をもとに戻すと、カンボジアではフランスを感じられるものがいまもたくさんあります。
まずは町並みというか建物の雰囲気。
と、こんな感じでフランス風の様式が取り入れられた建築がたくさんあるんです。何が具体的にフランス風なのかとかはよくわからないですが、見た感じにも西洋風であること、日本ではなかなか目にすることのないような雰囲気であること、というのは伝わったでしょうか??
町なかにある賃貸型住宅だったり、あとは特に政府公館などがより顕著にフランス風の建築様式であることが多いです。
で、もうひとつ、もっと分かりやすいフランス文化の影響を感じられるものがカンボジアにはあります。
それは食事の観点から。
そうなんです、カンボジアではフランスパンがよく食される、ということです。
カンボジア人、基本的に食事の主役は断然お米なんですが、それ以外の主食として認められている唯一といってもいい炭水化物が、フランスパンなんです(誇大表現だけどそんくらいの勢いに感じる)。パンじゃなくてフランスパン。で、このパンが本場を軽めに超えるくらいにうまいんです。
カンボジアのフランスパンはこんな感じで町中で至る所で大量に売られています。
このフランスパン、カンボジアでは
នំបុ័ង【num-pung】
と呼ばれ、これ単体だけでも買えますが、基本的にはパンの間にいろんな具材を挟んでサンドイッチ的なパニーニ的なカスクート的な、にして食されます。
これが一番ベーシックな味の、
នំបុ័ងប៉ាតេ【num-pung pa-te】(ハムサンド)
温めたパンの間に豚肉やハム的なの(それがパテ?)とマンゴーサラダを挟み、上からチリソースと唐辛子ソースをかけてできあがり。肉の旨みとマンゴーサラダのさっぱり感、そして唐辛子の辛みがマッチした安定感ある美味しさ。
これが(薄暗くてわかりずらいけど)
នំបុ័ងសាច់គោ【num-pung sac-koo】(牛肉サンド)
これは炭火で焼いた牛肉串とマンゴーサラダと一緒に食べるスタイル。牛肉はその場で大体七輪で焼いてくれる。
かなりボリューミーで美味。
ここのお店は焼いたパンの間に蜂蜜みたいなの塗ってくれてかなりの美味。
美味を超える美味。
これが割と珍しい?気がする、
នំបុ័ងប្រហិត【num-pung prohet】(揚げ肉団子サンド)
これは温めたパンの間に、プロヘット?と呼ばれる刻んだ畜肉を丸めたやつ を揚げたやつ と、香草を挟んでかっらいチリソースをかけた一品。ヒーヒーいいながら、香草の爽やかさとプロヘットのジューシーさを味わう。
ちなみにこれが市場のお肉屋さんで売られるプロヘット。フォー的な麺料理クイティウの具としても入れられたりします。ずっとカマボコだと思ってました。
で、それぞれどんな味でもほんっとに美味しいんです。目を閉じれば億千の星とフランスを感じられるくらいです。
フランスパンは外がカリッカリで食感がとても良くそして香ばしく、中身の具材もアジア感あるスタミナ抜群の味で、これは絶対ヒコマロも食の国際結婚やぁって言うんだろうなぁと思います。
と、いうことで、カンボジアにはフランス統治時代の名残として、主に建築物や食においてその文化の影響を感じることができます。
カンボジア来たときはぜひカンボジアの中のフランスを見つけてみてください。
で、特にフランスパンのヌンパンはまっじで本当に美味しいので食べてみてください。値段も一本1ドル、半分で0.5ドルなのでとってもお得です。ひとくち食べて軽く感動すると思います。てか感動間違いなしです。
もうパンの質が段違い。外の香ばしい部分の食感が最高です。
もはやこれは〝東洋のパリッパリ〟ですね🗼
ではこのへんで。
カンボジアとおやつ🍩 ~メロンパン的な……?~
カンボジア×おやつ
🍩🍩🍩
みなさんこんにちは。
いま、みなさんになんとしても伝えたい、カンボジアの大きなひとつの魅力があります。
それは、
カンボジアはリーズナブルでめちゃくちゃ美味しいおやつが豊富!
ということです。
〝おやつ〟つまりざっくり言い直すと、
それだけではひとつの食事になり得ないけれども、腹の空きをちょびっと満たしてくれる軽めの食事。
とでも定義しておきましょう。
そうなんです。カンボジアではお手軽で小腹満たしにはもってこいな食べものが町に溢れているのです。
町なかを歩いていれば大抵は移動式屋台としてそれらは売られているので、いつでもどこでも気軽に手に入れる(腹に入れる)ことができます。
しかも種類というかジャンルが豊富なので一回では紹介しきれない!ということでシリーズ化していければ(記事数稼ぎにもなるし)いいかなと思います。
で、今回栄えある第一回目に紹介するカンボジアンおやつは!こちら!
នំក្រូច【nom-krouc】(みかんまんじゅう)
です!
これはカンボジアンおやつのなかで、僕が最も好きなおやつ、のなかで最も好きなおやつのひとつです(ベストオブベスト的な)。
このみかんまんじゅう、どんなものかというと、米粉?でできたもちもちの生地のなかにかぼちゃの餡を詰めて油で揚げた揚げまんじゅう(写真だと右側。色薄いほう)のようなものです。
写真左側はみかんまんじゅうの友達的なやつで、かぼちゃ餡ではなく黄色い豆の餡が詰まってます。で、表面の生地にはカリッカリの砂糖がかかってます。
これが本当に美味くて好きなので、カンボジア来たときは是非とも1度!ご賞味いただけたらもうそれでカンボジア旅行のモトは取れるんじゃないかなと思います。ドンミシット!です。
で、気になるお値段なんですが、なんと、これが、ひとつ500リエル*!やっすい!!
この値段でしかも米粉?でできてて腹持ちもいいからおやつとか言いながらこれだけで食事にもなりかねないコスパ最高の悪魔のおやつなんです。
*リエル…カンボジアの通貨。4000リエルで約1ドル。
1ドルをざっくり100円としてみると、
500リエル=12.5円
みかんまんじゅうの売られ方は様々ですが、これは夢のような売られ方をしてるもののひとつです。リアカーいっぱいにこれでもかと敷き詰められたみかんまんじゅう!!一緒に僕もこの中に敷き詰めてほしいなとか思っちゃいますよね。もう全部食べちゃいたい。
…と、どこかで疑問に思ったひともいるかと思いますが、そもそもなんでこれが〝みかんまんじゅう〟という名前なのか?と。
餡のなかにはかぼちゃだけで、オレンジピールなんてものは入ってません。
じゃあなんでこんな名前か、そうなんです、このまんじゅうの姿かたちがみかん🍊に似てるからなんです。
確かに、大きさといい、形といい似てます。
なんだよそれ~wwwネーミングセンス~wwwとか思うひともいるかと思いますが、
日本にも、同じようなネーミングセンスで名付けられた彼がいます。そう、
メロンパン🍈
最近は名に恥じぬようにメロンペースト入ったりしてるやつはありますが、あくまでもそれはメロンパン界においての邪道。王道のメロンパンは味においてのメロン感は捨て去り、形においてのメロン感を追求したもののことをいいます。
こんなところで日本との共通点もあったのですね。
さて、ともあれみなさんカンボジアへ来たときは、是非ともこのみかんまんじゅう食べてみてださい。
おやつは嗜好品のひとつとと言われますが、これはもはや至高品です。
みなさんくれぐれも風邪には気をつけてください。
では。